過去の新聞普及率に伴って需要も安定していましたが、最近は折込部数も落ちてきています。 地元商店やメーカーなどの商品販売戦略で活用されている折込チラシってどの様に出来ているのでしょうか?

ddc04888

 チラシ製作は殆どの販売店では女性のアルバイト・パートでやってます。新聞が発行される時は必ず折り込まないといけませんのでほぼ毎日作業はあるのですが私のところは土曜日に月曜日の分を作りますので、日曜日は作業ありません。どんな風にチラシが出来上がるのか説明すると

  1. 広告主が広告代理店に依頼する
  2. 広告代理店がチラシを製作
  3. 折込指定日の前日の朝までに店に搬入
  4. 台の上に並べてチェックする
  5. 折込機でセット
  6. 各区域の棚に配置

 こんな感じの流れですね。例外的に持込みって言って直接販売店へ依頼される事もあります。こちらの場合は殆どがチラシ持参でメリットは少ない部数にも対応できるところで代理店より少しだけ安く折り込めます。


広告主が広告代理店に依頼する

 この時に配布媒体、折込指定日、配布エリア、枚数、大きさ、デザイン、内容について両者だけで打合せるので販売店は介入しません。というか出来ません。販売店は毎年見直されるエリアごとの折込部数を報告するので、その情報を元にエリア・枚数は決められています。


広告代理店がチラシを製作

 ここからは自動的にスケジュールが決まっていて前日にチラシを見るまでは販売店でも内容についてはわかりません。広告主がチラシを製作している事もあるのでこの辺りは私にはグレーな部分ですね。折込指定日の前日の朝までに店に搬入チラシの搬入は販売店に折込日前々日の21時位から朝5時位にトラックのハコ車で持ってくるのですが、下すときにチラシは結構重いので出来るだけ店にギリギリまで近づけて伝票咥えて店に入ってきます。 何店も周るのですから大変なお仕事です下す時に結構音がして近隣に迷惑がかかるので風呂場のマットなんかを敷いておくといいですね。


台の上に並べてチェックする

 この時に、たまに見分けが付かない先送りって言われるチラシが紛れています。下のほうに少ない部数で挟まっていたりすると見逃します。通常は当日分と荷下ろし場所を分けているのですが、人間のやることですので結構混じってます。 コレを間違えて入れてしまうととても恐ろしい事になります。どう恐ろしいのかと言うと、要は広告主の指定した日に入らないのは広告代理店との契約内容と違うのはもちろん、広告主が怒ってしまうと○○新聞には入れませんという全国の同系列販売店に迷惑が掛かるのです。


 当日のバーゲン情報だったり割引クーポンだったりするのですが、チラシを見た一人でも問合せを広告主にすれば100%地域を特定されて解ってしまいます。最悪の場合、お金で解決するしかないのですが数千万円位掛かることもあると聞いてるので、良く注意しましょう。最近では配達員が翌日に入れるチラシのクーポンを使って大問題になったと聞いてます。


折込機でセット


no title


 一台数百万すると言われる折込機ですがコレがないと仕事になりません。バイクと同じくらい、いや一番重要なものです。 折込機にチラシをセットするだけで最低前段と後段に一人づつ、叩いて各区域に持って行く人が一人で3人必要なのですが、もしコレが無いとすれば恐ろしいほど人件費が掛かるでしょうw


 チラシをたたくのは新聞を挟み込む作業と似てますが、柔らかくてペラペラなので少しコツが必要ですね。この時にチラシの小口が鋭いので良く手を切ってしまいますのでパートさんたちは手に軍手をしているのですが、指先が滑ると作業できないので先っぽを切って指を出してます。 これでパートのおばちゃん、いやいや淑女の皆様がされていますw


各区域の棚に配置

 チラシは基本、各区域で組み合わせ方が違います。 何故かと言うとエリア指定と言うものや、カット部数と言われる注文があるからです。エリア指定は入れてはいけない区域があるし、カット部数もどの区域を除くかで変わってくるのです。

 

 伝票には「できるだけ一番上」や「○○3丁目から5丁目に配布」、「スポンサー寄り」、「駅周辺」、「折に使用」(折とは一番先頭で1枚だけ挟み込んでいるチラシ)「住宅街中心」などアバウトすぎる注文もあるのでよく地域を知っている人が振り分けないと伝票の指示通りに入らなくなってしまいます。 こういう種類別のチラシを区域別で作るので、1区から2区3区と順番に間違えないように声をだして確認した方がいいですね。